工事内容に関わるトラブル事例などをご紹介

1.バリアフリーのつもりが、段差が残った

居室の間取りを変え、内装を一新し、浴室などの水廻りを新しくするリフォームを行いました。せっかくリフォームするのだから、将来に備え完全にバリアフリーにしたいと事業者に依頼しました。ところが、完成してみると、廊下と居室の入り口に1センチほどの段差があり、また、脱衣室と浴室には5センチもの段差ができてしまいました。

防止策と対応方法

このケースでは、一般によく使われるバリアフリーという言葉の理解に発注者と事業者の間に違いがあったことがトラブルの原因です。
発注者は、段差をすべてゼロにすることがバリアフリーと考えており、事業者も当然そう理解しているものと思っていました。一方で、事業者は、段差はできる限りないほうがよいとは考えていたようですが、技術的に段差をゼロに収めることが困難な箇所、あるいは段差をゼロにするために過大な工事となってしまうような箇所については、少しの段差は許容されるものと思っていました。
こうしたコミュニケーション不足の問題を生じさせないためには、発注者は、自分の要望を連慮せず、はっきりと事業者に伝えることが重要です。
さらに、図面により確認することをお勧めします。

解説

バリアフリーにしたつもりがバリアフリーになっていないなど、そもそもリフォーム当初の目的を達成できないというトラブル事例が、リフオームにおいては意外と多くみられます。これは、事業者と発注者のいわゆる常識ギャップ、コミュニケーシヨン不足に起因することが多いといえます。
工事を開始する前に、工事する箇所すべてについて、関係者全員で確認をするという工夫を行っている事業者もいるほどです。双方の誤解をなくすために注意しすぎるということはありません。

<出典>
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会
安心・快適住宅リフォームハンドブックP.35

2.リフォームにより中古マンションの遮音工事をしたが、効果がない。

築30年になる10階建てマンションの、8階住戸を購入し、入居してみると、両側の住戸から、話し声やテレビの音などが聞こえてきました。自分も室内で音楽を聴いたり、語学の発音練習をしたりするので、隣家に迷惑をかけないよう、室内に遮音工事をすることにしました。リフォーム業者から、「壁や床を叩く音は聞こえるが、話し声などは聞こえなくなる」と説明され、内壁に石膏ボードや遮音パネルを張ったり、グラスウールを詰めたりする工事を行いましたが、工事終了後も変わらず隣家の話し声が聞こえてきます。リフォーム業者から「遮音壁工事費用」として45万円請求されていますが、私としては、効果の出なかった工事にお金を払いたくありません。

防止策と対応法

音の対策で難しい点は、騒音源となる空間とお住いの空間を仕切る部材のどこかに、遮音性能が低く、音を伝えてしまう音響的に弱い部分が残ると、他の大部分の遮音性能を向上させたとしても、空間としての遮音性能が向上しない点です。音響的に弱い部分が明確であれば、部分的な遮音工事で改善する場合もあります。
本件についてはまず、今回(1)どのような工事を、(2)どんな建材を使って、(3)どのような手順で行なったのか、(4)なぜその工事を選択したのか、具体的な内容について説明を求めましょう。業者の工事の選択や施工内容が適切でなかったことにより、当初説明を受けていた遮音効果が得られなかったのであれば、改善を要求できることもあります。
また、内壁に石膏ボードや遮音パネルを張るなどして45万円の費用を請求されているということですが、隣家の話し声を聞こえなくするための工事としては不十分だと思われます。仮にリフォーム業者が「この工事をすれば話し声が聞こえなくなる」と明言していたのであれば、消費者契約法上の「不実告知」として契約を取り消すことができる可能性もあります(同法4条1項1号)。
ただし、納得がいかないからといって、何ら連絡をせずに工事代金を未払いのままにすると、リフォーム業者から法的な措置をとられる可能性もあります。早急にリフォーム業者と話し合いを始めることをおすすめいたします。

<出典>
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
住まいるダイヤルHP 一部修正

工事に関するリフォームトラブル:事例を元にトラブル予防

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