リフォームは家族の絆も強くします。
- お客様へのちょっとしたアドバイスや提案が、大きな喜びや成果につながることがあると思いますが、 印象に残った事例があればお聞かせください。
- 樋口さん:2つ、紹介させていただきます。1つ目は、当時高校生の息子さんがいたご家族の住む家のリフォームで、ご主人には将来、息子さんに家を引き継いでほしいという希望がありました。しかし、息子さん本人は田舎暮らしが嫌で、都会に暮らしたいという夢があったようで、なかなか話がまとまりませんでした。そこで、私からご主人に息子さんにもリフォーム計画に入ってもらって、一緒に家づくりをしていただくようにご提案しました。息子さんのご意見もかなり採用したプランにした結果、リフォーム後の家に愛着がわいたご様子で、地元の大学から地元企業に就職し、ご結婚後も実家に住むことになったと聞いております。リフォームによって、息子さんの将来が決まったと言っても過言ではないように思い、とても印象深いです。
- もう1つは、リフォームをきっかけに夫婦仲が良くなったというお話です。あるご夫婦で計画された案件で、リフォーム前はお互いに意見が合わず、奥様はご主人の細かいところにこだわる性格がご不満なご様子でした。しかし、リフォームの計画を進める中でご主人の几帳面さが随所でプラスに働き、ご主人を見直したということでした。夫婦の関係性を見直す、いいきっかけになったようです。
リフォームは器である家のバージョンアップですが、ご夫婦やご家族同士でお互いをより知るための良い機会でもあるように思いました。 - 佐藤さん:私の場合は、携わったリフォーム案件でお客様からいただいた感謝の言葉はどれも印象に残っています。
強いてあげるなら、ある店舗改装で、お客様はオープンテラスがご要望だったのですが、そこに囲いを作ることをご提案しました。完成後そのお店を利用されるお客様からの評判がとても良いと聞いていますので、本当に良かったと思っています。 - 住まいづくりのプロから見た、「良い住まい」の条件を教えてください。
- 樋口さん:「気楽に生活できる家」が最も良い家だと思っています。「気楽に」とは「ストレスなく暮らせる」ということです。きれいになれば良いわけではなく、住まい手一人ひとりの導線に配慮し、心地よく過ごせることが大切です。
- ストレスを減らしたリフォームとしては、定年退職されたご主人が日中いつも在宅されることになったご夫婦の事例がありました。奥様のご友人がご主人に遠慮して訪問しずらくなってしまうのを改善するために、リビングに仕切りを作り、ご主人の居場所を設けるとともに人を招きやすくしたことで、夫婦間の関係が良好になったとのことです。時間とともに家族のライフスタイルも変化しますので、将来を見越した家づくりを計画することでストレスがなく、「気楽に生活できる家」になると思います。
- 佐藤さん:なるべく不満点を減らしていくことが大切だと思います。私が携わった案件で、トイレのドアの開き方を変えることで、お客様の安心安全を担保できた事例がありました。リフォームでは新しいものを使うばかりではなく、現状の建具などを有効に利用した方が、コストを浮かせることができる場合があります。このケースではドアの再利用だったのですが、計画では間取りの関係で、トイレのドアを内開きにする設計となっていました。一般的に、トイレのドアは外開きです。もし、中でご家族の誰かが意識を失い倒れてしまった場合、扉が引っかかって開かなくなる危険性がありますので、お客様を説得して、トイレのドアが外開きになるように変更していただきました。小さなことかもしれませんが、お客様が安全に暮らせる家が良い家の条件の1つだと思います。
代表事例集
自然を感じる木と畳のある暮らし、マンションリノベーション
無機質になりがちなマンションでも、ストレスフリーな自然派生活を叶えるためのご提案です。水回り以外はすべて畳での裸足生活。地元宮城の燻煙杉をふんだんに使い、木のぬくもりや香りからの癒し効果がリラクゼーションへとつながります。ペット対応可能なマンションですので、ペットとの暮らしも楽しめます。
震災への恐怖を明るい開放感で解消の二世帯住宅
1階の和室2間続きは、あえて個室化せずリビングと一体化し共有するプランにしました。家族内コミュニケーションを取りやすくする一方、ダイニングキッチンとリビングは使い分けできるよう適度に分けられています。地震による建物への恐怖は、耐震工事のハード面だけでなく、明るさと開放感からのソフト面も対策の1つとしてご提案させていただきました。