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更新日:2025年06月24日

“建て替えかリフォームか?” リフォームでどこまで家の寿命は伸ばせるの⁉ NEW

掲載日:2025年6月24日

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50歳を過ぎたあたりからでしょうか、周りの友人や同世代の仲間から「うちも子どもが独立してね。夫婦ふたりになって、この家どうしようかと思ってさ…」「我が家も築30年になるし、そろそろ手を入れたほうがいいのかな…」と、これからの暮らしや、住まいをどうするかを悩んでいる声を聞くことが増えてきました。

とはいえ、家のことは、なかなか簡単に決断できるものではありません。老後の蓄えや、体力のことも考えながら、「リフォームで十分なのか? それとも思い切って建て替えた方が安心なのか?」「 結局、自分たちがあと何年ここで暮らすか次第ということか…」と、そんなふうに考えが堂々巡りして、答えが出せない方も多いのではないでしょうか。
もし、自分たちの寿命がわかれば、判断も簡単なのですが、こればかりは、誰にもわかりません。

そこで今回は、リフォームと建て替えをするか迷ったときの判断基準として、建物の傷み具合や、住まいの点検・メンテナンス時期の目安を、なるべくわかりやすく整理してみましたので、
参考にしてみてください。

1.リフォーム?建て替え? 悩んだ時の判断基準

どちらを選ぶにしても、大切なのは「今の家の状態」をしっかり見極めること。
以下の3つの視点でチェックしてみましょう!

建物の傷み具合をチェック!

今のお住まいの現状を確認しましょう。 つぎのような症状が出ていませんか?

  • 外壁: ひび割れ、塗装の剥がれ
  • 屋根: 雨漏りのサイン(天井のシミなど)
  • 窓やドア: 開け閉めがしにくい、隙間風
  • 基礎や土台: 目視できる範囲での損傷(専門家に見てもらうのがベスト)
  • 室内: 湿気っぽさ、カビの発生
  • 床下など: シロアリの被害の形跡

  • これらの傷みの度合いによって、必要な工事の内容や費用も大きく変わってきます。

    建物の性能は大丈夫? 最新の基準と比べてみよう!

    築年数が経過した家と最近の新築住宅では、建物の性能は大きく異なります。

  • 断熱性・気密性:夏は涼しく、冬は暖かく、光熱費も抑えられる快適な暮らしに直結します。
  • 耐震性:地震が多い日本では見逃せない重要ポイント。耐震性が低いままだと、万が一のときに命や財産を一瞬で失うリスクも。
  • こうした「性能向上リフォーム」は、今の快適さだけでなく、これから先の命と暮らしを守る大切な投資と言えます。
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    ライフステージや“好み”の変化も考慮して

    家を建てた当時とは、家族構成や暮らし方も大きく変わっているはずです。

     「老後の生活を見据えて、1階だけで暮らせるようにしておきたい」
      「若い頃は好みだった内装も、今は少し落ち着いた雰囲気にしたい」
      「お互いのプライベート空間もほしい」

    といったように、今の好みやライフスタイルに合わせて、どこまで手を入れるのか、何が自分たちに必要なのかをじっくり考えてみましょう。
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    2.【保存版】 住まいの点検&メンテナンス目安リスト

    住まいの寿命を延ばすためには、定期的な点検と早めの対応がカギとなります。
    どの部分をどれくらいの頻度でチェックすればいいのか、その目安をまとめました。
    (※あくまで一般的な目安です。使用状況や仕様・設備によって異なります)
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    こうして見ると、「家」は実に多くの部材で成り立っており、それぞれに適切な点検・メンテナンスのタイミングがあることがわかります。 早め早めのメンテナンスが、結果的に大きな出費を防ぎ、長く快適に暮らす秘訣です。

    家のメンテナンスは、歯の定期健診に似ています。

    「ちょっと違和感があるけど、まあ大丈夫かな…」と放っておくと、痛みが悪化し、大きな出費を伴う治療が必要になった経験、思い当たる方も多いのではないでしょうか。

    ただし、家の場合、歯と違って「痛い」とは教えてくれません。

    小さなヒビ割れや雨漏りのサインを見逃していると、劣化が進行し、部分補修で済んだはずが、大規模修繕にまで発展してしまうことも少なくありません。

    特に、外壁塗装・屋根の防水・水まわり設備の交換などは、放置せず適切なタイミングで手を打つことが大切です。経験豊富なリフォーム会社に定期点検を依頼し、計画的に進めていくことが、長く快適に暮らす最大のコツです。

    3.まとめ

    「リフォームか建て替えか」の答えは、ご家庭ごとに異なりますが、まずは、今の住まいの現状を正しく知ることが、最初の一歩になります。もし迷ったら、「リフォーム評価ナビ」で信頼できる事業者を探し、専門家に相談してみるのも一つの方法です。
    これからの人生を安心して快適に暮らすために、あらためて、住まいと向き合ってみませんか。
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    【参考文献】 積算資料ポケット版 リフォーム編(一般財団法人 経済調査会)


    執筆者 玉上陽一
    ハウスメーカーで営業、商品開発、マーケティング、ブランディングに従事してきた経験を活かし、消費者視点と事業者視点の2つの視点で快適な住まいのあり方について解説します。

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