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更新日:2025年10月23日

戸建てのキッチンリフォーム実例10選|おしゃれで開放的なLDKをつくるヒント NEW

掲載日:2025年10月

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「リビングは広いのに、キッチンだけが手狭で暗い」
「夫婦ふたりの時間が増えたから、会話できるキッチンに変えたい」・・・
そんな方が増えています。

かつて“家事に集中する場所”とされた独立キッチンは、今や家族の時間を楽しむ空間へと進化しました。
特に50代夫婦の間では、「夫がキッチンに立つようになった」「友人や子ども夫婦が遊びに来る機会が増えた」といったライフスタイルの変化がきっかけになることが多いようです。

使いやすさだけでなく、“一緒に過ごせる心地よさ”を重視する傾向が強まっています。
今、戸建て住宅で人気なのが、キッチンとリビング・ダイニングを一体化した“開放的なLDKリフォーム”です。

戸建てならではの自由度を活かせば、壁を取り払って光と会話が行き交うおしゃれな空間を実現できます。
また、家族構成の変化に合わせて「リビングを少しコンパクトにしてダイニングキッチンを広げる」といった間取りの見直しも可能です。

この記事では、
戸建てキッチンリフォームの魅力と注意点
後悔しないための3つのポイント
実際の費用もわかる!おしゃれなリフォーム事例10選

を詳しく紹介します。

「これからの夫婦時間をもっと心地よく過ごしたい」「老後も使いやすいキッチンにしたい」と考えている方に、きっとヒントが見つかるはずです。
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LDK一体化で暮らしが変わる!戸建てキッチンリフォームの魅力

昔は、料理のにおいや音を遮るためにキッチンを独立させる間取りが主流でした。
しかし、今では「家族とのつながり」や「会話の時間」を大切にする人が増え、オープンキッチンが人気を集めています。

1. 家族との会話が自然に生まれる

リビングにいる家族と会話しながら調理ができるのは、オープンキッチンならではの魅力です。
「孤立していたキッチンが、家族の中心になる」――そんな変化を実感する人が増えています。

2. 明るく開放的な空間に変わる

壁を取り払うことで、リビングからの光が届き、部屋全体が明るくなります。
特に戸建てなら、勾配天井や梁見せなどの立体的なデザインを取り入れることで、実際の広さ以上の“抜け感”を感じられます。

3. 家事動線がスムーズに

キッチンとダイニングをつなげることで、配膳や片付けがスムーズに行えます。
「アイランド型」や「Ⅱ型レイアウト」を取り入れれば、動線の自由度が格段に上がり、複数人で作業してもぶつかりにくくなります。

4. 来客をもてなす「見せるキッチン」に

キッチンがオープンだと、友人を招いたときも自然体でおもてなしができます。
料理をしながらゲストと会話を楽しめる――そんな“おもてなし上手”な空間が生まれます。

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キッチンリフォームで後悔しないために!戸建ての間取り変更で注意すべき3つのこと

開放的な空間は魅力的ですが、構造を理解せずに壁を撤去してしまうと、

「思ったより費用がかかった」
「耐震性が低くなってしまった」
「収納が足りなくなった」

といった後悔につながることもあります。 リフォーム前に次の3点を必ずチェックしましょう。

1. “撤去できる壁”と“できない壁”を見極める

戸建て(特に木造)でも、家を支えている耐力壁や柱を安易に撤去することはできません。
これらを取り除く場合は、柱や梁で建物を補強する大がかりな工事が必要になります。
まずは図面を確認し、リフォーム会社に耐震面も含めて相談しましょう。

2. 給排水管と換気ダクトの位置を確認

キッチンを移動する場合、シンクの位置に合わせた給排水管、そしてレンジフードの換気ダクトも移動させる必要があります。
戸建てのキッチンリフォームでは、床下空間を活かして給排水管を比較的自由に動かせる点がメリットです。
マンションのような制約が少ないため、「キッチンの位置を変えたい」という希望も叶いやすくなります。ただし、水がスムーズに流れるための排水勾配を確保できるかどうか、必ずリフォーム会社に相談しましょう。また、換気ダクトが長くなると、換気効率が下がる可能性があるため、換気能力の高いレンジフードへの交換も検討が必要です。

3. 壁をなくした分の収納を補う計画を

壁を撤去すると、その壁面にあった収納スペースは失われます。背面収納やパントリーを新設し、「見せる収納」と「隠す収納」を上手に組み合わせることで、すっきりしたLDKを保てます。

おしゃれで実用的!戸建てキッチンリフォームにおすすめのレイアウト

開放的なLDKには、動線と見た目を両立できるレイアウト選びが重要です。代表的なレイアウトは次の3つです。

アイランド型:キッチンを中心に家族が集まる人気のスタイル。デザイン性・開放感ともに抜群。
ペニンシュラ型:片側を壁に付けて設置するタイプ。省スペースでも“対面キッチン”を実現。
Ⅱ型(セパレート型):作業台とシンクを分けて配置。作業効率と収納力に優れています。

【実例集】戸建てのキッチンリフォーム成功事例10選

「おしゃれで開放的」「暮らしやすい」――
戸建てならではの自由度を活かしたさまざまな実例を紹介します。費用感も合わせてチェックしてみてください。

グレー×木目調のナチュラルキッチンで毎日に彩りを

キッチンのリフォーム費用:約200万円 
工事時期:2023年6月
メーカー:グラフテクト
施工会社:有限会社 稲葉製材住宅

“築50年以上の空き家をフルリノベーションし、新築以上の機能美あふれる仕上げに。
キッチンには、家具のような佇まいが魅力のグラフテクトを採用。
「Ⅱ型のレイアウト」で、機能性と美しさを両立しています。
床には温もりあるオーク材を使用し、“グレー+木目”の組み合わせでナチュラルかつお洒落な空間に仕上げました。“
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築40年の戸建てをフルリフォームし、快適なふたり暮らしを実現

キッチンのリフォーム費用:約200万円 
工事時期:2018年4月
施工会社:有限会社 原田建築

”子供たちがそれぞれに住まいを構え、ご両親だけの暮らしでは全く利用していなかった2階を撤去。コンパクトな暮らしを希望されていました。また、屋根やバルコニー下の雨漏れに加え、高速道路に繋がる東側道路は大型車の通行も多いため、その騒音にも悩まされていました。
リフォームでは、耐震補強、省エネルギー化、バリアフリー化によって安全性・断熱性も向上させ、安心なお住まいへと生まれ変わりました。間取りを大幅に変更したことで、生活動線も良くなり、年齢を重ねても暮らしやすく快適な住まいとなっています。”

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築43年の木造住宅フルリフォーム

工事時期:2024年10月
施工会社:株式会社ロビン 岐阜正木店

”築43年の2階建て木造住宅の1階をフルリフォームしました。既存はDK+リビング+2部屋+水回り、という間取りでしたが、LDK+寝室+水回りに再配置。キッチン前の一人掛けカウンターは、軽い食事やちょっとした作業など多目的に使用できます。LDKはネイビーのタイル、壁紙のトーン、ダークグレーのスイッチプレートなど…仕上げとデザインにもこだわりました。
1階をスケルトンまで解体した際、構造に筋交いを増やして耐震金物を設置しています。断熱に関して既存はほぼ何も入っていない状態だったので、床下・壁・下屋部分の天井に新しく断熱材を入れました。サッシと玄関ドアも交換した事でかなり断熱性能が改善されたと思います。”
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【開放感×木のぬくもり】天井を取り払い丸太梁を見せる、暗い壁付けから勾配天井のオープンキッチンに再生

キッチンのリフォーム費用:約76.6万円 
工事時期:2025年3月
メーカー:クリナップ コンパクトキッチン コルティ
施工会社:株式会社ネロ・デザイン

”キッチンはクリナップ「コルティ」を採用し、収納力の高い木目調のキャビネットを造作。木の温もりと統一感のあるデザインが空間全体に広がっています。LDK空間では天井を取り払い、現しの丸太梁や勾配天井が相まって、広々とした開放的な空間を演出しています。まるで「古民家カフェ」のような温もりと趣があり、ダイニングカウンターやワークスペースも造作することで、より暮らしやすい空間へと再生したリノベーション事例です。”
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キッチンを移設し、リビングにマッチした理想の居住空間

キッチンのリフォーム費用:約500万円 
工事時期:2023年
メーカー:LIXIL リシェル
施工会社:ワコーズホーム株式会社

”ご両親から引き継がれた住まいのキッチンを移動し、使い勝手を改善するとともに、リビングに合わせた位置へ新設しました。柔らかい雰囲気を演出するため、キッチンパネルではなく、光の当たり方や見る角度によって表情が豊かに変化する、表面の凹凸や釉薬のムラが美しいタイルを施工。単色では出せない奥行きのある色合いが魅力です。
また、ガスコンロ前には透明なガラスパネルを採用することで、手元を明るく保ちつつ、空間全体の開放感を高めています。”
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木のぬくもりとやさしさに包まれる、心地よいキッチン

キッチンのリフォーム費用:約200万円 
工事時期:2024年2月
メーカー:LIXIL ノクト
施工会社:有限会社 エルホーム

”木目とオフホワイトを基調にやさしい雰囲気のキッチンに生まれ変わりました。全体のインテリアとも調和し、統一感のある空間です。お手入れしやすい機能的なキッチンの奥にはパントリーを設置し、収納面にも配慮。機能性と収納力を兼ね備えた、使いやすいキッチン空間です。”
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調和の取れた配色が美しい、リビングと一体化した機能的なキッチン

キッチンのリフォーム費用:約260万円(キッチン・カップボード・周辺内装) 
工事時期:2025年5月
施工会社:株式会社 ダイニチ

”築35年の戸建てをフルリノベーション。キッチンが壁付けのため、リビングで過ごす家族の様子が分からず悩んでいました。そこでペニンシュラ型キッチンを中心に、家族のコミュニケーションが自然と生まれる開放的なレイアウトをご提案。 リビングからキッチンまで天井が一体でつながり、視線を遮らない開放的な空間です。また、リビング・ダイニングの家具と調和するよう、キッチンの色も落ち着いたトーンで統一しました。温かみのある床の色合いが空間に自然で心地よい雰囲気を演出し、機能性とデザイン性を両立させた居心地の良いキッチンスペースが完成しました。”
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使い勝手を重視したアイランドキッチン

工事時期:2023年3月
メーカー:LIXIL アレスタ
施工会社:株式会社an cube

”広々と使いたい!とのことで、アイランドキッチンをセット。どちらからも出入りできるので、動線が良いのも◎前面収納付きで使い勝手も抜群です。背面には家電置き場にもなる造作収納棚を設置しました。壁をくり抜いた形なので、スッキリとした空間に♪お気に入りのタイルもおしゃれに仕上がりました!”
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モノトーンで統一された、洗練されたキッチン空間

キッチンのリフォーム費用:約380万円 
工事時期:2024年7月
メーカー:TOTOクラッソ
施工会社:有限会社アクトホーム

”耐震改修と間仕切りの工夫でキッチン・ダイニングと和室を一体化させるリフォーム計画。
これにより、広く明るく使い勝手の良いキッチン空間が実現しました。特にペニンシュラキッチンは、一般的なキッチンよりも作業台の奥行きが広く、料理の下ごしらえやお皿を盛り付ける際などに大変便利です。また、先進的窓リノベ補助金を活用し、断熱内窓サッシの取り付けや断熱材の設置を実施。オープンな空間でありながら、暑さ寒さを気にせず暮らせる快適な住まいとなりました。”
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東京からIターン、祖母と暮らす古民家再生

キッチンのリフォーム費用:約350万円 
工事時期:2025年6月
メーカー:TOTO
施工会社:有限会社 道建設

”お施主様のご要望は「手作り感のある仕上がり」。そのため、キッチン廻りの造作家具は空間に合わせた完全オリジナルで製作しました。古民家ならではの素材の良さを生かしながら、今の暮らし方に合うよう間取りを変更。キッチンはアイランドに配置しました。和室の畳は撤去して全てフローリングにし、LDKは間仕切りをなくして開放感あふれる空間へと再生しました。キッチンからダイニングにかけては直線的な動線を確保し、家事効率にも配慮しています。”
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▶▶他のキッチンリフォーム事例はこちら

後悔しないキッチンリフォームを叶えるために

お子様の独立やご家族構成の変化など、ライフステージの変化に伴い、「夫婦ふたりの生活」や「新しい暮らし方」へと、住まいもアップデートする必要性を感じている方は少なくありません。

昔ながらの家事中心のキッチンが、現在の暮らしに合わなくなってきたと感じたり、キッチンが手狭で暗く、ご家族や来客との会話も弾まないといったお悩みはないでしょうか? モノが増えがちなキッチンでは、整理や断捨離の必要性を感じつつも、どこから手をつけて良いか迷ってしまうこともあるかもしれません。

戸建てならではの「間取り変更」を伴うキッチンリフォームは、これからの暮らしを劇的に快適でおしゃれなものに変える大きなチャンスです。しかし、住まいの構造に関わるため、失敗や後悔を避けるためには、専門的な知識を持つリフォーム会社選びが非常に重要になります。

リフォーム評価ナビでは、実際の施工事例や口コミをもとに、信頼できるリフォーム会社を簡単に比較検討できます。

まずは「わが家もこんなキッチンにできる?」と、具体的なイメージが湧いていなくても、気軽に相談してみましょう。
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◆記事監修
一般財団法人住まいづくりナビセンター 専務理事 
河田 崇

元 独立行政法人 住宅金融支援機構 部長
工務店向けの省エネ基準解説書や木造住宅工事仕様書の作成などに従事
マンション管理士 建築基準適合判定資格者 2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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